【保存版】ナシ婚と決める前に知っておくべき結婚式をする意味と理由(メリット)リスト

みなさんは「結婚式」に対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

もし結婚式に対して良いイメージを持っていて、結婚式を挙げることを前向きに考えている方は、これから式場探しに始まり、挙式日に向けてたくさんの準備に追われ、いろいろ大変な事もあるかもしれません。

ですが、それも含めて結婚式。多くの方が一度限りの経験かと思いますので、ぜひポジティブに捉えてパートナーと楽しみながら進めていってください。

対して、結婚式に対してあまり良いイメージがなく、結婚式を挙げることに後ろ向きな方もいると思います。

2019年の調査で、結婚をしたカップルの4組に1組が、結婚をするにあたり籍を入れるだけで、結婚式(挙式や披露宴)を行わない「ナシ婚」を選んでいるというデータがあります。

そこで今回は、ナシ婚カップルの実状と、ナシ婚カップルが増えた理由などを検証した上で、結婚式を挙げる意味や挙式・結婚披露宴を行う理由、また結婚式を挙げることで得られるメリットなどを紹介します。

この記事を読むことで、現在ナシ婚を検討している、もしくはパートナーと結婚式に対する思いに温度差を感じているカップルに対し、結婚式を挙げる本来の意味や理由を知ってもらうことで、一組でも多くのカップルが結婚式に対して前向きに感じていただき、形式にとらわれない、自分たちだけの理想の結婚式の形を見つけてもらえれば幸いです。

ナシ婚カップルはホントに増えてるの?

「今や約半数のカップルがナシ婚を選び...」みたいな記事をよく見ますが、そもそもナシ婚を選ぶカップルはほんとうに増えているのでしょうか?

この記事では、ナシ婚カップルの割合は、4組に1組(25%)としています。その根拠は、「ブライダル総研 結婚総合意識調査2019(集計サンプル:1,500人)」によると、結婚を機に披露宴や披露パーティー(※挙式のみも含む)を行ったカップルは75.6%となっており、ほとんどのカップルが現在も結婚を機になんらかのイベントを行っているのが現状だと言えるからです。

この75.6%から、「親族中心の食事会(21.6%)」「挙式のみ(2.7%)」「その他のウェディングパーティー(0.3%)」を差し引くと、51.1%となることから、他の記事ではこの数値を持って「約半数のカップルがナシ婚」としているのかもしれませんね。

しかし、令和の時代となり、結婚式の形も多様化されてきました。親族中心や近しい友人だけで行う少人数向けの結婚式もあれば、レストランなどを貸し切って会費制で行うパーティー形式のもの、またハワイなどで挙式のみを行う海外ウェディングなども含め、これらすべて広義の意味で「結婚式を行った」と言えます。

ただ、約25%(4組に1組)のカップルが挙式も披露宴も行わないナシ婚を選んでいるのも事実で、それは決して無視できない数と言えます。

では、ナシ婚カップルはどのような理由で結婚式を行わなかったのでしょうか?

ナシ婚を選ぶ理由は「参加して思う悪いイメージの先入観」と「形式に対する違和感」

『みんなのウェディング 「ナシ婚」に関する意識調査2019 』によると、ナシ婚カップルが結婚式を挙げない3大理由は、「経済的事情(21.8%)」「セレモニー的行為が嫌(18%)」「おめでた婚(16.5%)」となっています。

近年、結婚式の形式は多様化されるようになり、「少人数向けの結婚式を専門に扱うサービス」や、「挙式から披露宴までをパッケージ化して格安で提供するサービス」、「親族だけ、近しい友人だけを招待し、挙式だけを行うサービス」など、結婚式にかかる費用を抑えたサービスも増えてきました。

また、妊娠中のカップルでも、マタニティドレスの提供や、妊娠中の新婦さんでも楽に過ごせるよう配慮した「マタニティ婚」や、お子様と一緒に行う「パパママ婚」といったサービスも出てきました。

これにより、「経済的事情」や「おめでた婚」を理由に結婚式をやめようとするカップルに対しては、それを解決すべく様々な形態やサービスを提供する結婚式が出てきました。

しかし問題は、「セレモニー的行為が嫌」でナシ婚を選ぶカップルが増えていることではないでしょうか。

費用面に関しては、正直どうしようもない場合もあるでしょうし、妊娠中の場合もつわりなど体調面で現実問題として結婚式どころではない場合もあると思います。

ただ、「結婚式に対するイメージが良くない」という理由でナシ婚を選ぶというのは、令和の時代になってもあまり変化のない昭和から引き継がれた結婚式の形式に違和感を感じるカップルが増えてきたのかもしれません。

では、「セレモニー的行為が嫌」でナシ婚を選ぶカップルは、そもそもなぜ良いイメージを持っていないのでしょうか?

参加して思う結婚式に対しての悪いイメージ

まずは、「セレモニー的行為が嫌」である理由については、次のようなものがあげられました。

◎「結婚したら、当然結婚式をする」といった常識や風潮に従うのが嫌だから

◎「結婚式」というものに、高いお金を出す価値がいまいちわからないから

◎人前で目立つのが恥ずかしいから

◎どこも似たような形式でパターン化された段取りで行う行為に冷めたから

◎自分はしても良いと思うが、パートナーは後ろ向きだから

理由は様々ですが、結局のところ「結婚式というイベントに対する価値や行う意味を感じていない」ということではないでしょうか。

またこのような悪いイメージを持ったきっかけは、これまで出席した結婚式で感じたことではないでしょうか。要するにそれは「良い結婚式に参加したことが少ないから」とも言えます。

いい結婚式」というのは、結婚式を挙げた側、つまり主催した側の目線と、出席した側のゲスト目線で違います。

結婚式に悪いイメージを持っていてナシ婚を選ぶカップルというのは、これまで参加した結婚式に良いイメージを持っていないというゲスト目線でのイメージと言えます。

本来結婚式は、親族や友人、近しい関係者を招待し、互いのパートナーを紹介し、結婚の報告をして、今後の指導を願う場として行うものですが、その構成は概ね「ゲストに楽しんでほしい」「ゲストをおもてなししたい」という想いが込められています。

しかしながら、その新郎新婦の想いやおもてなしが伝わらない結婚式は事実存在してしまっているようで、

◎定番の形式のみで進行された、薄っぺらい内容で楽しいとは思えなかった。

◎内輪受けばかりで一部のゲスト以外置いてけぼりでしらけた。自分はご祝儀要員と感じた。

◎会場やドレスはすごく豪華でお色直しが何回もあったが、料理や引き出物は質素でゲストへの配慮がないと感じた。

といった新郎新婦の自己満で、ゲストへの配慮やおもてなしに欠ける結婚式です。

ゲストは新郎新婦のためにスケジュールを調整し、ヘアメイク・ドレス・ご祝儀・交通費と、ひとつの結婚式に出席するために相当の時間と費用をかけて参加してくれています。

それでも大切な人の結婚式だからと頑張って参加してくれているにも関わらず、このような結婚式では悪いイメージを持ってしまっても当然のことのように思います。

運が悪い方はこのような結婚式にばかり当たってしまうので、結婚式はこういうものだと刷り込まれてしまうようです。

「自分たちの時はゲスト喜んでもらえる結婚式に絶対する!」といったポジティブな考えになれば良いのですが、「ゲストに同じ思いをさせるくらいなら負担をかけたくないし、結婚式はしない方がいい…」となり、ナシ婚を選択するのではないでしょうか。

結婚式の規定・慣習に関する違和感

さらに、いつの頃からか存在する結婚式の規定(決まり事)や慣習に対して違和感を持っているカップルも多いようです。

式場探しサービス“Choole(チュールウエディング)”と結婚式相談カウンター“gensen wedding(ゲンセンウエディング)”を運営する株式会社リクシィが、既婚の20~60代男女625名に対して結婚式の規定・慣習に関する意識調査を実施いたしました。

結婚式の規定への違和感

1.   見積もりの割引率が人によって違う(67.4%)
2.   ウエディングプランナーなど担当を選ぶことが出来ない(55.5%)
3.   持ち込み制限がかかる(54.4%)
4.   当日契約を進める営業スタイル(45.1%)

※アリ婚・・・結婚式を挙げた方
※ナシ婚・・・入籍のみで結婚式を挙げていない方
※F1層・・・25~34歳
※F2層・・・35~49歳
※F3層・・・50歳~

このアンケート調査より、結婚式の規定に関して何らかの違和感があると回答した層は6割以上にのぼっていることが分かりました。

特に興味深いのはF1層よりもF2層、F3層の方が規定に対して違和感があると回答する割合が多い点にあり、従来「持ち込み制限」などの規定があることは比較的当たり前であった中で、時代変化とともに多様化する結婚式の在り方を各世代において柔軟に受け入れられるようになってきていると考えられます。

結婚式の慣習への違和感

1.   引き出物・引き菓子・鰹節を贈るべき(40%)
2.   異性の友人は招待すべきでない(36.2%)
3.   ケーキ入刀やブーケトスなどの演出を行うべき(30.1%)
4.   主賓挨拶は上司がすべき(26.7%)
5.   料理はフルコースにこだわるべき(24.5%)
6.   贈り物は奇数にこだわるべき(22.9%)
7.   新郎新婦の列席人数は数合わせをするべき(22.1%)
8.   女性の列席衣装は白を避けるべき(20.3%)
9.   会社関係の方が近く、家族が遠い席配置にすべき(19.6%)
10. ご祝儀は新札を用意すべき(13.7%)
11. 招待状はwebではなく紙にこだわるべき(16.6%)
12. 進行は挙式が先、披露宴が後の順番であるべき(10.8%)

※アリ婚・・・結婚式を挙げた方
※ナシ婚・・・入籍のみで結婚式を挙げていない方
※F1層・・・25~34歳
※F2層・・・35~49歳
※F3層・・・50歳~

また従来より大切にされてきた結婚式の慣習においては、一見「何のため」に行うのか不透明なものが多い一方で実はゲストを大切にするからこその日本らしい「おもてなし」が詰まっているものが多数あり、それぞれに意義があるからこそ、伝承してきたものでもあります。

一方でそのような定番化した慣習を絶対的に選択しなくてはいけない時代は終わりを告げ、無意識的にそうしなければならないと考える必要はなくなってきているのではないでしょうか。

また、今回の調査において結婚式をしていない、ナシ婚層の方々においては、結婚式の慣習に対して違和感を感じている方の割合が大きく、画一的な結婚式のしきたりがナシ婚という選択肢に一定数のインパクトを与えていると考えられます。

結婚式の規定として当然になっている、「持ち込み制限」や「費用の不透明感」に対してユーザーの違和感は非常に大きく、画一的なイメージを作ってしまう結婚式の慣習に関してもより自由で透明感ある対応が、結婚式場には求められる時代に入ったと言えるでしょう。

▼アンケート調査概要
調査名:「結婚式の規定・慣習に関する意識調査」
調査対象: 20-60代男女の既婚者
調査方法: インターネットリサーチ
調査期間: 2019年12月12日〜2019年12月18日
有効回答者数:既婚の20~60代男女625名
回答者の属性:【性別】男性:49%、女性:51%、【年代】20代:21%、30代:21%、40代19%、50代18%、60代19%
調査実施会社:株式会社リクシィ

結婚式を挙げた先輩カップルに聞いた、結婚式前に感じていたネガティブ意見

さらに、実際に結婚式を挙げた先輩カップルが、結婚式前に感じていたネガティブ意見は他にも次のようなものがあります。

準備作業にぐったり

結婚式は通常半年~1年以上前から挙式日を決め、それまでに何度も打ち合わせがあったり、たくさんの準備に追われます。

◎仕事が終わった後に席次表や席札づくりに追われたこともあって、疲れたと思うこともしばしば。

◎ゲストのリストアップや招待状を送るための連絡、住所や名前の確認などに手間がかかって大変でした。

◎仕事が忙しい中でも、手を抜くことはできないことばかりで、正直めんどくさいと思っていました。

招待客に関する悩み

◎予算オーバーのため、ゲストをある程度の人数にしないとできないと思い、最近連絡をとっていなかった友人などを招待するとご祝儀要員と思われないか?と気が引けてしまった。

◎友人や親族が遠方に住んでいることもあり、新郎側のゲストは親と兄弟とその家族のみにしたため、新婦側のゲストとの人数差が気になっていました。

◎親戚付き合いはさほどなかったので、式で初対面なのにまとまったご祝儀を頂くことに気が引けていました。

結婚式は誰のためのもの?

◎結婚式は女性がきれいなドレスを着て親や友人に感謝を伝える晴れの場だと思っていて、男性はどのように臨めばいいのかわかりませんでした。

◎それに結婚式は自己満足のためのもので、ゲストには負担を掛けてしまうだけだと思っていました。

やっぱりお金の悩み

◎新婚旅行や趣味のスノーボードにお金を使った方がふたりとも楽しめるし思い出にも残っていいのにと考えていました。

◎費用もぎりぎりまで確定しなかったので、金額面でも不安でした。

 

ここまで読むと、結婚式に対するイメージが益々悪くなり、現実思考の人にとってはさらに気持ちが冷めてしまい「やっぱりナシ婚でいいや!」と思うかもしれません。

しかし物事の本質を見る機会と選択肢が増えてきたということは、同時に「結婚式」の持つ本来の意味や理由、またそこで得られるものをあらためて考える機会が与えられているとも言えるのではないでしょうか。

そもそも結婚式は何のためにするの?

そもそも結婚式は何のためにするのかを考えてみましょう。

結婚式(挙式)とは?

まずは「結婚式」とはどういうものなのか?そこにはどういう意味があるのか? を考えてみます。

結婚式」とは、「婚姻に際して行う儀式」を指し、「挙式」とも呼ばれています。挙式は、神仏や親族、招待客などの前で永遠の愛を誓い婚姻を認めてもらうための儀式として行われます。

無宗教の人の割合が多いといわれる日本においては、「教会式」「神前式」「人前式」などのパターンから自分の好みで挙式スタイルを選べますが、どれも「永遠の愛を誓い、認めてもらう」という意味には変わりません。

結婚式の習慣は古くから世界各地に見られ、地域や民族、また宗教や文化の違い、それぞれの時代によっても様々な様式があります。

現在の日本の挙式スタイルは、「キリスト教式(教会式)またはチャペル式」「神前式」「人前式」「仏前式」の主に4つのスタイルがあります。

儀式としての結婚式が日本で最初に行われたのは奈良時代とも言われており、当時は男が女の家へ夜這いして通い、三日目に寝ているところを家族が見つけて「三日夜の餅(みかよのもち)」を食べさせることで女家の親が婿を取る、婿取の儀式を行っていたそうです。(「露顕の式(ところあらわしのしき)」)

勿論、現代と同じように貴賤(身分の差)によって様々だったそうですが、これが奈良時代頃に農民の間で生まれ、やがて平安期に貴族の間で広まったとされる、元祖「結婚式」の始まりだったそうです。

この頃の結婚式は、家族と家族の結びつきを単に祝うという意味合いが強く、現代では主流の神仏に誓うといった形式ではなかったことがわかります。

ちなみに神様に結婚を誓うといった儀式は、実は明治時代が最初なんです。意外ですよね?

また今では教会式でも神前式でも行われる「結婚指輪の交換の儀式」も、起源は古代ローマ時代に始まったと言われてますが、日本ではこちらも明治時代から始まっていて、大正時代に徐々に習慣化され定着していったそうです。

つまりここまでをまとめると、
・結婚式とは婚姻に際して行う儀式
・挙式のスタイルは地域や民族、また宗教や文化の違いによってバラバラ
・日本でも外国からの文化の影響や、その時代ごとの流行りによって様々に変化してきた
と言えます。

結局、結婚式って何なの?を考えた時にたった一つ言えることは、

いつの時代でも、どんな挙式スタイルでも、
結婚式は前向きな喜びの儀式

と言えるのではないでしょうか?

なかには、「望まれない結婚」や「政略・掠奪結婚」のような当人同士の間では後ろ向きな気持ちの場合もあったかもしれません。

しかし多くの場合、結婚式とは「喜び」「めでたい」「楽しい」イベントとして行われてきたものだと思います。

ですからもし現代のパターン化された挙式スタイルに冷めた気持ちを持って結婚式を挙げることをためらっているカップルがいるとすれば、結婚式とはその「形式」がすべてではなく、その本来の目的や本質は「喜びやお祝いのためのイベント」であるということを思い出してみてはいかがでしょうか。

巡り合った二人が結ばれ、これから共に人生を歩み始めることを、誰か(神様や親族や参列者)に誓うこと。

それはとてもめでたいことであり、喜びであり、それを祝うためになんらかの儀式を行うことはすごく自然なことだと思いませんか?

次に、「披露宴」についても同様にその本来の意味を考えてみたいと思います。

披露宴とは?

披露宴」とは、めでたい事柄を知らしめるために人を招いて催す宴会。ひろめの宴とも言います。

結婚披露宴」とは、結婚を広く発表するため親戚・知人・友人らを招いて催す宴会のことを言います。

結婚披露宴は、宗教的色彩の濃い儀式としての挙式と併せて開かれることが多く、挙式と結婚披露宴を一体として結婚式(婚礼)ということもあります。

一般的に「結婚披露宴」は,挙式のあとに続けて参列者に新郎新婦をお披露目し、末永い親交と指導を願い、共に料理やお酒でおもてなしをする宴のことを指します。

挙式のみの場合、婚礼の儀式が行われただけでは、新婦関係者は新婦のことしか知りませんし、逆もそうです。

つまり、結婚披露宴は「自分達が結婚したことを周りの人に報告するとともに、お互いの親族や友人にパートナーのことを知ってもらう場」といえるでしょう。

ということで、今までお世話になった、そしてこれからお世話になる方々にお互いを披露する、という目的で披露宴は行われます。

最近では、これまでお世話になった方々へ感謝を伝える場=おもてなしする場として披露宴を行うカップルも多く「新郎新婦とゲストの関係をより円滑円満にする場」という意味合いが更に強くなっています。

近年では、挙式とほぼセットになっている「結婚披露宴」ですが、宗教的で厳かな儀式としての印象が強い挙式に対して、披露宴ではカジュアルでリラックスした空間にすることでゲストと一緒に楽しむことを目的とするものが主流となっています。

披露宴ではこれと決まった形式はないものの、さまざまな趣向が凝らされ,家長または仲人 (立会人) による新郎新婦の紹介、主賓・来賓の祝辞、乾杯、ウェディングケーキの入刀、お色直し、祝電の紹介、キャンドルサービス、友人の余興やダンス、両親への花束贈呈など、ほぼ定番化されています。

今日のような形式の結婚披露宴の歴史は意外と浅い

このように挙式の後に自宅とは別の会場を使って宴会(披露宴)を行うようになったのは、意外と歴史は浅く昭和初期が始まりだそうです。

昭和の初めに料亭として開業した目黒雅叙園が結婚披露宴を行なったのがその源といわれています。

その後、第二次大戦後に明治記念館がオープン。また椿山荘八芳園なども、結婚式場としての利用が増えていくようになります。やがて料亭にルーツを持つ池袋の白雲閣(現在はリビエラ)、東中野に本拠を持つ、日本閣(現在はウエスト53rd)なども含め、80年代に「5大結婚式場」時代が到来。その後全国各地にこれらのビジネスモデルを用いた専門式場ができました。

一方で「冠婚葬祭」を専門会場で取り仕切る冠婚葬祭互助会も終戦直後の1948年に事業を開始。

今では減ってしまいましたが、中高年の世代にはよく知られている平安閣グループや、1958年に愛知県冠婚葬祭互助会が興した高砂殿グループ、そして1963年に京都市冠婚葬祭互助会センターが始めた玉姫殿グループが誕生。

これらのグループは、葬儀と結婚式の両面で全国に展開し、ウエディング産業を大いに盛り上げました。
現在でもそれらの流れを組むメモリードベルコグランドティアラなどの全国の互助会系企業があります。

バブルが崩壊した90年代前半になるとホテルウェディングが業界を賑わすようになりました。
それまで法人客相手の一般宴会で潤っていたバンケット事業が、バブル崩壊により、需要が減り、かわって1組300万円近い売上が見込めるウエディングをはじめとした個人客にターゲットを向けた結果です。

また1995年に結婚情報誌としての「ゼクシィ」が創刊され、閉鎖的で料金などが不透明だったウエディング業界の透明化を果たし、一般の方の多くが自宅以外の披露宴会場で行うようになりました。

その後、料理のクオリティを重視した「レストランウェディング」がブームとなったり、プライベート性を重視したゲストハウスハウスウェディング)も台頭し、様々なタイプの式場が出てきました。

要するに、披露宴も挙式と同じく時代の流れやブライダル業界の発展によってもたらされた一つのスタイルに過ぎないということ。

挙式が「結婚を誰かに誓う儀式」であり、披露宴は「婚姻したことを報告・お披露目し、招待した人をおもてなしする場」と言えます。

ここでも披露宴の持つ意味や本質を考えると、披露宴は「親族やゲストに感謝の気持ちを伝える場」と言えるのではないでしょうか?

近年のパターン化された披露宴に疑問を持つカップルが増え、挙式のみや写真のみ(フォトウェディング)を行うカップルもいます。

しかし一人前となり、新しい家族を持ち、これからパートナーとともに新しい人生を歩んでいくことを、親に感謝し自分たちにかかわってくれた友人や知人に対し、感謝の気持ちと今後の親交と指導をあらためてお願いする場を設けることも、挙式と同じくとても自然なことではないでしょうか?

挙式も披露宴もその形式ばかりが目立つことで、「恥ずかしい」「同じパターンでつまらない」から結婚式はしない。そう考えるのではなく、「そもそも誰のために?何のために?するのか?」といった本来の意味を考えた上で、挙式や披露宴はそれを実現させるための単なる場所と思えば、歴史や慣習にとらわれない自分たちだけの形が見えてくるように思います。

結婚式は誰のためにするの?

そもそも、結婚式は誰のためにするのでしょうか。

やはりいちばんは、自分とパートナーのためなのではないかと思います。

結婚式は、一生に一度の晴れ舞台。自分の好きな人が輝く瞬間を作ってあげることって、実はとても大切なことなのです。

また、当人たちが「これから2人で人生を歩んで行くんだ」というケジメをつける機会=結婚式でもあります。

そして次によくいわれるのが「家族のため」。結婚とは、当人たちだけの話ではなく、ふたつの家族がつながる機会でもあります。

家族同士のつながりを深めるためにも、結婚式は重要な意味を持つのではないでしょうか。
もしかしたら当人が思っている以上にご家族が大切に思っているのが、「結婚式」なのかもしれません。

そして忘れてはいけないのが、やはり「大切な友人や、あなたの人生でつながりのある人」ですよね。

お祝いの機会を作る、人生の大切な節目を見てもらう、新たなパートナーをお披露目する、さまざまな意味を持つのが「結婚式」。きちんと「おめでとう」の心を伝えられる場として、結婚式は披露宴も含め、とても大きな役割を果たしていると思います。

結婚披露宴はなんのためにするの?

では、アリ婚カップルは、どのような理由で結婚披露宴を行ったのでしょうか?

1位:親孝行のため(45.9%)
2位:みんなに祝福してもらいたいから(43.2%)
3位:結婚式は人生のけじめだと思うから(39.6%)
4位:世間体を考えて(19.8%)
5位:ふたりの幸せを確かめたいから(16.2%)
「ハナユメ 調べ」

最も多かった回答は「親孝行のため(45.9%)」でした。
ここまで育ててくれた親御さんに対する、一種のけじめだと考える人が多いことが読み取れます。

また、3位の「結婚式は人生のけじめだと思うから(39.6%)」は、
新しい人生のスタートとなる機に、けじめのような意味を持たせて結婚披露宴を行うカップルが多いようです。

5位の「ふたりの幸せを確かめたいから(16.2%)」からは、
純粋に「幸せ」を確認するといった、ふたりの恋愛成就の場と考える気持ちが伺えます。

結婚披露宴をする理由が、何となくイメージ出来てきましたでしょうか。
もちろん上のランキングに当てはまらない、ふたりだけの意味や理由を持たせた結婚披露宴を考えていいかと思います。

その内容によって、ふたりの結婚披露宴のテーマも決まってくるかもしれませんね。

結婚式から得られるもの

ぐるなびウエディングさんのアンケートによると、結婚式を終えたカップルの9割が「結婚式をして良かった」と回答しているそうです。

費用もかかるし、準備も大変な結婚式ではありますが、そこを乗り越えて行うに値する価値が結婚式にはあるということではないでしょうか。

では、結婚式を挙げるとどのようなメリットがあるのか?そこから得られるものはどのようなものなのか?1つずつ解説していきます。

人生で主役になれる機会はたったの3回?!

まず、「自分が主役の舞台」を経験できること。

多くの人にとって、自分自身が主役となる場面が訪れることは滅多にありませんよね。
そのシーンが、幸せにあふれ、周囲の人々から祝福されるものであればなおさらです。

結婚という人生の新しいスタートを大切な人たちにお祝いしてもらえる、そんな経験ができるのが結婚式なのです。

別々の場所で生まれ、別々に育ってきた二人が出会い、結婚まで至ることはまさに運命そのもの!
二人の幸せな姿を親兄弟や親戚、友人たちに披露できる機会は挙式と披露宴だけです。

それに、出席した人ゲストとも幸せをわかちあうことができ、そこから新たな出会いも生まれることもあります。結婚式を挙げることは、自分たちだけではなく出席してくれた人たちのためにもなるのです。

また、「人生において自身が主役になれるのは3回」といわれます。

1回目が生まれたとき、2回目が結婚式、3回目がお葬式です。

ただ、生まれたときの自分の状況を把握している人はいませんし、亡くなった後の自分のお葬式を体験することもありませんよね。

となると、唯一主役である自分を実感できるのが結婚式なのです。
そのせいか、経験された方のほとんどが「人生のなかでいちばん幸せな瞬間だった」と答えます。

二人の絆がより深まる

また結婚式は、ふたりにとって初めての共同作業で作り出すものとも言えます。

挙式と披露宴を二人が企画し、実行する。もちろん会場のスタッフはいますが、結婚する二人の意見が可能な限り尊重されます。

予算や準備期間、本番の事など考えることはとても多いですが、自分たちだけでなく招待客も満足できる式になったときの達成感や喜びは、日常生活の中では味わえないものです。そして、相手のことを理解するきっかけにもなるのです。

「最高に幸せだったあの日」は、いつまでも夫婦が立ち返る共通体験となります。

そしてそれは、苦労して準備したこと、ゲストに祝福されたこと、両親の泣いた姿など、すべてが生涯に渡っての思い出となり、二人の絆を深める礎となって、結婚生活をより充実させたものになると思います。

自分たちに関係する人が一度に集まる貴重な場で感謝を伝えられる

前述の通り、人生において、自分のためだけに大勢の人が集まるのはたった3度しかありません。

産まれたとき、結婚するとき、そして死んだとき。そして、自分の口で感謝や愛を伝えられるのは唯一「結婚式」だけなのです。

招待状を送った相手から、楽しみにしてる!の返信が届いた時の喜び。自分たちに関係する人が一度に集まる感動。そんな貴重な時間と場を自ら放棄するなんてもったいないとは思いませんか。

日本人はシャイな人が多いと思います。

海外の人のように、日常的に感謝の言葉を口にできていればいいですが、日本人は関係性が近ければ近いほど、恥ずかしくて素直になれない傾向にありますよね。

そのため「自分が中心になるのが恥ずかしい」からナシ婚を検討しているカップルもいると思います。

しかし結婚式は、そんなシャイな日本人でも手紙やスピーチなどで、親や友人に自然な形で感謝を伝えられる場です。

恥ずかしがり屋のあなただからこそ、このチャンスを活かさないわけにはいかないのです。
また普段、中々感謝の思いを口にしないあなただからこそ、思いを伝えられたゲストはなおさら嬉しいですよね。

手紙が苦手という方は記念品やムービー、ダンス・・今は色んな趣向を凝らした方法もあります。

形式や慣習にとらわれず、純粋に感謝を直接伝えることができる場と考えてみてはいかがでしょうか。

両親の感謝のための結婚式

また、多くの人が結婚式を挙げる理由でもあるのが、両親への感謝を伝えることです。

子どもは成人したときに一人前になるという考えもありますが、やはり結婚式でお互いへの感謝や大事にしたいという気持ちが、より溢れてくるものです。

結婚式は子どもが親から完全に離れ、一人前になったことを実感する機会でもあります。
これからパートナーとともに人生を歩んでいく姿を見せることで、両親を安心させるだけでなく、今までの感謝の気持ちや伝えたい事を、言葉で伝えてることができるのが結婚式です。

また、基本的に親元を離れてからは自分の子どもがどうやって生きてきたのかを親御さんは知りません。

そこで結婚式で自分とパートナーの半生や馴れ初め、人柄を伝えることや、職場の上司や同僚、友人からどのように慕われていて愛されているのかなどを知ることで、ようやく親御さんはふたりがどんなどんな人生を歩んできたのかを理解できるのです。

お互いのことがよく分かれば、両家同士も更に仲良くなり、今後の親族同士の付き合いもよりうまくいく機会にもなります。

両親に挨拶だけ、入籍だけの結婚ではなし得ないことではないでしょうか。

結婚式前よりも上司や友人、親族などとの関係が深まる

実際に結婚式を挙げたほとんどの先輩カップルが、結婚式をしてよかった理由として、「結婚式前よりも上司や友人、親族などとの関係がより深まった」と答えています。

あなたの結婚式に出席したゲストは、あなたの人生のサポーターにもなります。

結婚はスタート。出産、子育て、これからたくさんの不安がやってくると思いますが、そんな時に「困ったら私を頼って!」と言ってくれるサポーターがたくさんいると心強いものです。

さらに、これまではどちらか一方の関係者だったのが、結婚式をしたことで、ふたりの関係者になり付き合いが増えます。これは、上司や友人に限らず両親や親戚付き合いもです。

わかりやすい例だと、上司との距離が縮んだおかげで収入アップにつながった新郎さんや、出産・育児について相談できる仲間ができたという新婦さんがいらっしゃいます。

結婚式をすると離婚率が低くなる

アニベルセルが行ったアンケート調査によると結婚式をしなかったカップルは、結婚式を行ったカップルに比べて離婚率が高いといわれています。その差は約8倍もあるというから驚きです。

パートナーのために、人生のけじめとして費用をかけて行うこと。大勢の前で今後末永く二人で生きていくことを誓うこと。両親や友人への感謝の気持ちが増し、二人の絆もぐっと深まることで、簡単には別れないという思いが強くなるのかもしれません。

やっぱりやってよかった結婚式

最後に、実際に結婚式を挙げたカップルが、「やっぱり結婚式を挙げてよかった!」と思った理由をまとめました。

◎ドレス姿を見て決意を新たに

挙式が始まり、純白のドレスを身にまとった彼女がバージンロードを自分に向かって歩いてくる姿を見て、グッとくるものがありました。
「ウエディングドレスを着せてあげられてよかった」という達成感と「これからは自分が彼女を守らなければ」という責任感が込み上げ、式をやってよかったと実感しました。

◎親の涙を見て式の意味を実感

挙式の際、ふと自分の両親を見るとふたりとも感動して涙を流していました。
自分が結婚することをこんなにも親が喜んでくれていたと知って、結婚式は自分のためだけにあるのではないと気付きました。
親にとっても大きな節目の日で、子どもが親に感謝を伝える場としても、結婚式は大切なんだと思いました。

◎友人からの祝福に感動!

式の3カ月前に高校時代の友人たちと飲み会をしたときに、結婚することを報告。
その時みんなが満面の笑みで「おめでとう!!」と言ってくれて、胸が熱くなりました。
男同士なので結婚をこんなに喜んでくれるとは正直思っていませんでした。
式当日も盛大な祝福を受けて「結婚式っていいな」と思えました。

◎祝福のメッセージでポジティブに

招待状を送ったところ、自分の親から「親戚の○○さんが楽しみにしていると言ってた」と電話で聞きました。
また、親戚からの返信はがきに書かれた「結婚おめでとう!」のひと言を見て、すごくうれしくなりました。
式当日もゲスト全員から「幸せになって」と励ましの言葉をもらい、式をやってよかったと思いました。

◎「おめでとう!」の声がうれしかった

神社での神前式で、参進の儀を行っているときに擦れ違った家族連れや外国人観光客など多くの参拝客から「おめでとう!」と声を掛けてもらいました。
こんなに注目されてお祝いの言葉を掛けてもらって、「自分も祝福されてるんだな」と実感しました。
パーティでは地元の友達や先輩後輩たちと久しぶりに再会し、同窓会のようでとても楽しかったです。

◎席札のメッセージ書きに没頭

式の3週間前から席札にメッセージを書き始めました。
結婚式という舞台だから普段言えない照れくさい言葉も書こうという気持ちになり、1日5人ずつ裏面にびっしりとメッセージをつづりました。
一人一人に素直な気持ちを伝える作業が自分の中でうれしくて、いつの間にか楽しくなっていました。
ゲストからは「うれしかったから大切に取っておく」と言ってもらえました。

◎彼女のひと言で努力が報われた!

パーティではゲストから次々に「おめでとう」と声を掛けられ、家族やゲストのためにも結婚式をしてよかったと感じました。
そして何より彼女の「I’m happy!」という言葉を聞き、頑張って本当に良かったと実感。
母国には、「Happy wife,happy life」(妻が幸せだと人生が幸せだ)ということわざがあるのですが、まさにその通りだと思います。

まとめ

いかがでしたか?

結婚式は、とても費用がかかりますし、準備も大変なものです。さらに昔から続く形式や慣習に違和感を持ちナシ婚を選ぶカップルも増えています。

しかし、結婚式を挙げることで得られるもの、人生においてかけがえのない経験ができることも分かってもらえたと思います。

また実際に結婚式を挙げたほとんどのカップルが、結婚式を挙げてよかったと回答していることからも、結婚式を行うことに意義があると思います。

結論としては、結婚する二人が、「結婚式にどういう意味を感じてるか?誰のために、何のためにするのか?」を明確にした上で、行うに値するかどうかを決めればよいということかと思います。

それさえ明確にしていれば、ブライダル業界の作り出した規定や慣習であったり、歴史や文化に関係なく二人にとって大切なモノが見えてくると思います。

自分達の幸せ感は人から決められることじゃなくて、自分達で感じて決める。
それに気付いた上で、結婚式を行う理由を考えれば、二人の間ではっきりとした答えが出てくるような気がします。

結婚式に戸惑っている人たちや、結婚式にかかわる仕事をしている人たちの、道しるべになればいいなと思い書き直したものです。

以上をもって、現在ナシ婚を検討している、もしくはパートナーと結婚式に対する思いに温度差を感じているカップルに対し、一組でも多くのカップルが結婚式に対して前向きに感じていただき、形式にとらわれない、自分たちだけの理想の結婚式の形を見つけてもらえれば幸いです。

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